副工場長のオフィス

ちなみに私は副工場長ではありません。

雨の日に聴く曲②

 

 

 

今週のお題「雨の日の過ごし方」

 

 

 

いまいち、梅雨なのかそうじゃないのかはっきりしない今日この頃ですが、今回も今週のお題から派生して雨の日に聴く曲をご紹介したいと思います。

 

前回の記事

雨の日に聴く曲① - 副工場長のオフィス

 

 

 

 

Little People / Unsaid

 

こちらは大学院生だった頃にiTunesサーフィンをして見つけたアーティスト。

僕は自分にしっくりくる音楽を手当たり次第に探すことがよくある。

 

Mickey Mouse Operation」という彼らのオリジナルアルバムに収録されている楽曲で、アルバム全編を通して夜の空気を纏っている感覚がある。音楽のジャンルは何とも言い難く、エレクトロニカなのかラウンジなのかテクノなのか。基本的にはドラムやピアノなどの生音に加え様々なジャンルの音楽をサンプリングして構成されていて、ベートーベンの「月光」を使用している曲もある。

「Unsaid」はこのアルバムの中でも特にグッタリとした湿度のある楽曲で、雨の夜によく馴染む。聴くとどうしてもジトジトした都市の疲労感を思い浮かべてしまい、新橋や神田あたりの雑居ビル街の室外機からゆるゆると流れ出たぬるい空気が、湿った道路を低空飛行したのちに夜空に溶けていく様子を妄想してみたりする。

途中から女性のボーカルが加わるのだが、メンバーなのかゲストボーカルなのか。他の曲にもその声は出現するのでおそらくサンプリングではない。

 

しかし彼らの情報になかなかたどり着けず、そもそも“彼ら”なのかすらよくわかっていない。

一応Apple Musicでは聴ける。

 

 

 

 

安全地帯 / 恋の予感

 

玉置浩二がボーカルを務めるバンド、安全地帯のヒット曲である。

1984年リリース、僕はまだ生まれていない。

玉置浩二と言えば1996年リリースの「田園」のイメージだった。小学校低学年の時に大ヒットし、借りたシングルCDをカセットに録音したものを死ぬほど繰り返し聴いたが、その頃からも一応、安全地帯というバンドをソロ活動以前から組んでいたことは何となく知っていた。

しかし安全地帯の曲には幼少期から触れていたようだ。かなり小さかった頃にテレビCMで使われていた曲が頭に残っており、大人になってからそれが安全地帯の曲だったことを知った。

 

もともと昭和の歌謡曲のカセットを親に聴かされて育ったため馴染みが深いが、大学に上がったあたりから再び歌謡曲を聴くようになり、安全地帯もその頃から好きになった。

物心ついた頃にはすでにおじさんだった玉置浩二のアクの抜けたポジティブな魅力とは全く異なる、青臭く尖った楽曲がとにかく良いのだ。

華やかな時代の裏側の冷めた空気。夜を走る車での無言の時間、その車窓に流れていく夜景。ビールと汗と香水の匂い漂う繁華街。

あぁ、憧れの風景である。

 

「恋の予感」は3拍子のリズムが特徴的で、当時の都会の空気そのものを描いたような、美しいメロディーと歌詞の曲である。Aメロでキーボードが刻む3拍子がどことなく雨を連想させるので、梅雨の時期に合う気がする。

これに似た3拍子のリズムの曲で「微笑みに乾杯」というこれまた良い曲があるのだが、やはり都会の虚しさを纏った「恋の予感」を今回は推したい。