手の立体感
指導のために描いた図です。
手を立体的に描くコツを説明する際に描いたのですが、少ない手数でもリアルな手の立体感が表れていると思います。
ポイントその1
手の角度とポーズ
物を立体的に描く際には、立体感が伝わりやすい角度を見つけることが大切です。
どんなにデッサン力のある人であっても、モチーフが平面的に見えてしまうアングルから描けば立体的には描けません。
手のひらと手の甲の両方が見える角度など、全体の構造が伝わる角度とポーズを工夫する必要があります。
ポイントその2
光の方向
立体感には陰影表現が必要不可欠ですが、手の構造に合わせて光の方向を設定する必要があります。
例えば真っ正面から光を当ててしまうと、ほとんど陰影が付かず、手の厚みや指の構造が捉えられません。同様に逆光の場合も全て薄暗くなり立体的に見えてきません。
光が当たる面と当たらない面ができるように、光源の方向を設定しましょう。ちなみに図では右上からの光を想定して描きました。
ポイントその3
反射光を当てる
以前の記事でも説明しましたが、立体表現には反射光が重要です。光源から発せられた光はモチーフだけでなくその周りの様々なものに当たります。そしてそれが跳ね返り、モチーフに微弱な光を当てる、それが反射光です。
光源からの光と反射光を区別するために、図では赤い色で表現してみました。陰の部分を真っ黒にしただけだと平面的に見えてしまうので、モチーフの構造と光の方向を意識しながら反射光を丁寧に描き入れましょう。
他にもまだポイントがありますが、以上のことが立体表現の絶対条件です。
ぜひこれを参考に立体表現に挑戦してみては?