鉄塔
幼い頃から何となくその存在が気になっていたのが鉄塔です。
幾何学的で無機質な形と色をしており、しかしながらどこか生物的で、骨格標本のようにも見えるその巨大な物体に好奇心と畏怖の念を抱いていました。
鉄塔にも種類があり、送電線の支柱を担うものもあれば電波塔に分類させるものもあります。
役割によって形が異なり、地上から頂点までの高さによって色が異なる場合もあります。
これらは全て電波塔です。
たまに街中にもそびえ立っていますよね。
ちなみに東京タワーやスカイツリーも超巨大な鉄塔なのです。
僕はどちらかと言うと東京タワー派。
東京タワーやスカイツリーは町のシンボルとしての役割も担っており、インフラ構造物と鑑賞物を兼ねたデザイン性が見受けられます。
しかし僕は作品性の低い無骨な鉄塔に特に目が行きます。
機能を最優先に考えられた無骨な佇まいには、役割を担う切実さと、剥き出しの鉄骨の重量感が満載です。
鉄塔のみならず電柱や電線などは町の景観を乱すと揶揄されることが多々あるのですが、これらを引っくるめた機能剥き出しの都市風景にこそ景観の美があると感じます。
都市部の住人、そして都市開発を担うお偉方はみんな、この景観の美に気付くべきだと思うのです。